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リン・ゴーーーン



鐘の音?

音に反応し我に返った俺は、すぐさま自分の姿に気づいた。


マジか?

おい、嘘じゃねーよな?!


俺は白いタキシードを着ていた。

タキシードなんざいつも着ているけどよ、この色を着るってことは、つまりあれだろ?




結婚…式。


マジか。

バクバクバクバク…

やべえ。
心臓の音が半端なく鳴ってやがる。


これって、タイムリープだよな。

けどこれは記憶にねぇ。

ってことは、これは俺らの未来か?



「よっしゃあーーーーー」


俺は気持ちのままに吠えた。

やり直したい過去に行けない腹立たしさも、この際もうどうでもいい!

これまでのタイムリープは無駄じゃなかった!

俺と牧野はようやく夫婦になれる!

先の見えない廊下の向こうから、
俺はウエディングドレスを着た牧野が来るのを今か今かと待ちわびた。








「・・・・は?」



__が、そこに現れたのは見たこともねぇ知らない女だった。


俺は一瞬固まったがこれまでのタイムリープを思いだす。

ふざけんじゃねー!!!

なんで牧野じゃねーんだ。

こんな未来あってたまるか!!!

ぶっ潰してやる!!!!!


俺は手当たり次第に怒りをぶつけた。
近くにあったスタンドや花瓶を片っ端から破壊していき、それでも怒りは収まらず壁やドアにも拳や蹴りを喰らわした。

すると壁に大きな穴があき、ドアは無残に真っ二つに割れ、牧野じゃねえドレスを着た女は怯えた顔で後ずさる。

ケッ。
こんくれーでビビってんじゃねーよ。

牧野はな、俺がこんな風に暴れても信念を曲げずに立ち向かったんだ。


だが女は怯えながらもその場を離れない。
俺は女が逃げ出すまで破壊を繰り返した。



すると、


「ダメ!道明寺、やめて!」


牧野の声にハッとし、その姿を探すと牧野は今にも崩れそうな柱の側に立っていた。


「牧野!離れろ!崩れるぞ!」
「え?」


その瞬間柱が崩れ、牧野に向かって倒れていく。

俺は駆け出した。


ドゴッ


俺は柱に体当たりし衝突するすんでのところで牧野を助けることができた。


「ど、道明寺…」
「大丈夫か?」
「う、うん。」

牧野は震えていた。
当然だ。
死ぬところだったんだからな。

しかし牧野はハッとし俺から離れ、

「道明寺あんたの彼女っ…」
「彼女じゃねーよ。」

どこで歪んだんだか知らねぇが、俺に牧野以外の婚約者なんていない。

そういや牧野はババアを怒らせたあの女との婚約を聞いてショックで見合いしたとか類が言ってたな。


俺は牧野を引き寄せ抱き締めた。


「俺はお前以外の誰とも結婚しない。あの雨の日約束したろ? いつか必ず迎えに行くって。」

牧野のでかい目がさらにでかく開く。
そしてその目から大粒の涙が溢れだした。





「…あのお。」

そんな俺たちにひょろっとした男が声をかけた。
誰だ?
逆光で顔が見えない。
だが西田じゃねぇ。


「あの…式はどうなさりましょうか?」
「あん? 式だぁ?」

この状況でこいつは何を聞いてくるんだと思ったが、牧野を見れば白いワンピースを着ていた。

そして周りを見れば、瓦礫の山になっているが祭壇だけは無事だった。

俺は立ち上がって、瓦礫を蹴散らし、祭壇までのスペースを作った。


「道明寺?」
「牧野! 式を挙げるぞ。」
「は? 式って? 誰の?」

俺はにやりと笑った。

「俺とお前のに決まってんじゃねーか。」

牧野は信じられないという顔で、口を手でおおった。

「お前以外の女とのもんは全部ぶっ壊してやった。だからもうお前と俺を邪魔するもんは何もねえ。けどぶっ壊した中で祭壇だけが残ってたのは、お前と誓い合えってことだろ!」

牧野はすぐに言葉が出なかった。

けど、

「何よそれ。何よ、その俺様理論…」

そう言って顔を涙でぐしゃぐしゃにしながらも笑って、

めちゃくちゃ俺を幸福な気持ちにさせた。





だが突然、そんな牧野がパッと俺の目の前から消えてしまう。


「は? って、おい。どこ行った?牧野?」


俺はキョロキョロと周りを見回すと、景色がぼんやりとしだして、真っ白になっていった。








「…ずかに。声が大きい。」


小さいながらも鼓膜に伝わる振動で、俺は今までのことが夢だったと気づく。

誰だ?
話しているのは牧野じゃねぇ。


「…道明寺、起きちゃった?」


この声は牧野だ。
牧野、誰と一緒にいるんだ?


「大丈夫寝ているみたい。」
「良かったぁ。」
「もう、牧野さんがあんなに驚くから。」
「すいません。あたしもまさかここで寝落ちするとは思ってなくて、パニクってしまいました。」

どうやら病院のスタッフみたいだな。
牧野は今仕事中じゃないから、夜勤のナースか。

俺は起きたものの、なんとなく牧野と同僚ナースの会話を盗み聞きすることにした。


「あれ? 涙、どうしたの?」
「へ? あ、本当だ。あたし泣いてる。なんで?」


牧野が泣いている?
昼間あいつらが押し掛けてきて、つっぷ寝したときは何もなかったはずだ。
あの後何かあったのか?


「もしかして、夢?」
「夢見て泣いたの?」
「…多分。すごく胸に響いたの。ずっと待ってた言葉を聞けたから。」
「それは… 夢で残念だったわね。」
「…ですよねぇ。でも、夢で納得です。あんなの現実ではありえないもの。」
「どんな夢なのよ。気になるなぁ。」
「この人が建物を破壊する夢なんです。」
「えっ? この人って、道明寺さんが?」
「はい。自分の結婚式をぶち壊すって、壁やら柱やらを素手で破壊しまくっていたんです。」


・・・・は?

俺が、建物を破壊する?

それって、俺が今見た夢じゃねーか。








これは......なに?夢なの?現実なの?
どうなってるのーっ!??

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No title

おはようございます。

司くんとつくしちゃんがついに結婚\(^-^)/
もうタイムリープじゃなくて、現実のお話(*^O^*)
なんて喜んでいたら、私も司くん同様に奈落の底へ落とされました(。>д<)

タイムリープしちゃっていましたね!
でもどこへ?
この結婚式はいつの話?
司くんの婚約話は無くなりましたよね?
う~ん( -д-)
謎だらけです!
しかもつくしちゃんも同じ夢を見ましたね!

どうなっているの?
作家様の最後の叫びはそのまま私の叫びとなっています(* >ω<)
司くん、早く真相を確かめて~!!

  • |2019.09.16(Mon)
  • |スリーシスターズ
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コメントありがとうございます♪

スリーシスターズ様☆

謎だらけ。
ふふふ( ̄ー ̄)
やっと出番が来た6人目、謎が大好きなんです。

そしてこのつづきは他の5人のリクエストにお応えしたため、さらにどうなってるの的な展開になってます。
5人に読ませたところみんなビックリ。
でも笑ってもらえました。
(*´σー`)エヘヘ
  • |2019.09.16(Mon)
  • |lovetsukoshi
  • |URL
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No title

こんばんは!
お話の更新ありがとうございます😊

ん???
前回、良い感じになってきたと思っていたので、
いきなり司と知らない人との結婚という流れでビックリしました!
でも、そこは司がしっかりとぶち壊してくれて安心♪っと思ったら
司とつくし2人で仲良く同じ夢?

不思議なお話が、さらに不思議な展開ですね!

続きも楽しみにしてまーす!
  • |2019.09.16(Mon)
  • |kachi
  • |URL
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コメントありがとうございます♪

コメントありがとうございます☆
kachiさん

さらに不思議な展開は楽しんでいただけているでしょうか?
すでに17話が更新しているので、少しは謎が解けているといいのですが。
( *´艸`)

そちらの感想もよければ下さい。
kachiさんなら私が誰なのか分かりそう♡
  • |2019.09.17(Tue)
  • |lovetsukoshi
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